2026年6月

第63怪『真夜中の奇跡』

サッカーを始めたのは12歳の時だった。 僕らの時代は圧倒的に野球人気だったので、 サッカーというスポーツ自体がマイナーだった。 進んだ中学はサッカーの強豪校だった。 学校中の不良を入部させサッカー漬けにしたら 都大会で優勝したという実績を持っていた。 そんな漫画のような話は僕らが入った年にはもうなく […]

第62怪『初夏の空模様』

暑くなってきた。 と思ったら雨が降り、景色を濡らす。 春が過ぎて、梅雨と夏の狭間で 少しばかり落ち着かない気分になる。 やる気があるのか、 だらだらと過ごしたいのか、 はっきりとしない気持ちのまま、 くすんだ色をした空模様を見上げる。 『藻の月』が夏休みに入ってからもうすぐ1年が経つ。 花音は別のシ […]