The Beatles

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第58怪『霜月』

約45億年もの前の話……。 まだ若かった地球に 火星くらいの大きさの天体、 “テイア”と呼ばれる惑星がぶつかった。 その瞬間、地球と“テイア”の一部が 溶けた岩石として宇宙空間に飛び散り、 やがて、その破片が集まって 大きなひとつの“塊り”になる。 その生まれたばかりの“塊り”は、 地球からわずか2 […]

第57怪『ジグソーピース』

すっかりと秋めいてきた。 いや、ひとっ飛びに12月の気温なのだという。 夏が好きなので寂しい気もするが、 今年の暑さはちょっと度が過ぎていた気がする。 そこに身内の不幸と 僕自身のコロナや骨折が重なり、 いびつな団子になって転がって来たので、 それらにぶつかりながら過ごしていたら、 あっという間に夏 […]

第56怪『冨士夫の13回忌‥。そして、骨折後日談』

地元の整形外科に行った。 宮崎の医師からもらった CDRと診断書を持参してである。 「手術好きの先生なら(手術を)やるかもしれないから、嫌ならしっかりとした意思表示をしてください」 そう言いながら 宮崎の髭ズラ医師はニヤッと笑った。 それを思いだすと 真夏の景色がグニャっとゆがむ。 それにしても暑す […]

第55怪 『南国骨折』

伯母が他界した。 通称、アッコさんである。 訃報を受け、 急いで羽田から宮崎へと飛んだ。 ある程度の覚悟はしていたが、 現実はいつも突然すぎると思う。 宮崎駅の改札口で懐かしい顔に会う。 ウチの奥さんだった。 実は彼女はこの3年間、 東京と宮崎を往復していたのだ。 そして、ついに今年の春からは、 通 […]

第54怪 『国立・地球屋“藻の月”/大西基・写真展での“どんと” “プライベーツ”』

先週の土曜はなんだか不思議な夜だった。 国立・地球屋での藻の月のLIVEだったのだが、 地に足が着いていないような 妙にうわずった夜だったのだ。 これは単に個人的な感覚なのだが、 夏のはじめはいつもそうなる気がする。 梅雨と夏の狭間に吹く風で 一瞬、心が浮いたようになる。 5時になっても昼のように […]

第50怪 お盆終わりの日曜/忘れられない夏

あたまの中で蝉の声がする。 目まいがするような めくるめく夏の景色に 忘れられない想いたちが、 ぷかぷかと浮いているようだ。 僕にとって若い頃の夏の楽しみ方は ゆらゆらと揺れている 蜃気楼のような景色を眺めることだった。 暑い暑いと言いながら華やぐ街で遊び、 海や森に避難して 浮世の垢を捨て去ること […]

第48怪/山口冨士夫とよもヤバ話/番外編『妹尾隆一郎さんと一夜限りの共演』

「トシ!宝くじで10万円当たったから早く来いよ!」 という突然の連絡を冨士夫からもらった。 金も返すが旨いもんでも食おうと言うのだ。 僕は文字通り小躍りしながら 冨士夫の家に飛んで行った。 あれは何十年前の春だったのだろうか? 景色が変わり、 “ここから何もかも変えていこう” という思いが溢れる季節 […]

第47怪『春が来た2024』

ついに春が来た。 きのうから暖かいのである。 途端に公園も人で溢れ、 新たなる季節を愉しんでいるようだ。 せっかくだから散歩することにした。 神社から城跡のある森を抜けて 三宝寺池へと降りて行く。 橋を渡るところの景色を眺めると 遥か子供の頃からの想いが蘇る。 ずっと此処に住んでいるのだ。 まだ学校 […]

第46怪『幸せの記憶』

思い出す限り、 初めて幸せな気分を自覚したのは 17歳の夏だった。 地元で行われていた花火大会で 彼女と待ち合わせをしていたら、 人混みの中の死角から 幻のフックを放つように彼女が現れた。 赤いタンクトップを着て、 その彼女が笑顔で腕を絡ませてきたとき、 予期せぬ至福感がゾワッと 込み上げてきたのを […]

第45怪『秋空に想う』

仕事場からは空が見える。 流れいく雲の景色と、 ゆったりとした空間が気に入っている。 こどものころから空が好きで ずっと見上げていた。 怠け者だったので 寝転んでばかりだったのかも知れない。 小さなころは仰向けになって 天井のシミで妄想をしていたら、 「大きなゴミがある」 とか言われて お袋にホウキ […]

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